「相続した実家、もしかして売れないかもしれない…」
そんな不安を感じて、この記事にたどり着いたのではないでしょうか。
テレビの不動産特集で「再建築不可物件」という言葉を耳にしたり、妻から「あの家、将来どうするの?」と聞かれたりして、「まさか自分の実家が該当するなんて…」と心配になっている方も多いはずです。
実際、和歌山県内でも相続した空き家の多くが、この「再建築不可」の問題を抱えています。特に郊外の古い住宅地では、道路の幅が狭かったり、接道状況が複雑だったりするケースが少なくありません。
でも、ご安心ください。
「再建築不可」という言葉を初めて知った今この瞬間が、実は最も重要なタイミングです。
なぜなら、知らずに放置してしまうと、固定資産税の負担が続くだけでなく、資産価値がどんどん下がり、最終的には「売りたくても売れない」「子どもたちに負の遺産を残してしまう」という事態になりかねないからです。
逆に言えば、今この記事を読んで基礎知識を身につけることで、家族に自信を持って説明でき、適切な判断ができるようになります。
この記事では、以下の3つのステップで、あなたの不安を解消します:
ステップ1:基礎知識
「再建築不可物件とは何か」を、専門用語を使わずわかりやすく解説します。
ステップ2:自己診断
あなたの実家が該当するかどうか、簡単にチェックできる方法をお伝えします。
ステップ3:解決策
もし該当していても、売却・活用・統合など、複数の選択肢があることをご紹介します。
「業者に相談する前に、まずは自分で調べておきたい」
「家族に『ちゃんと調べた』と説明できる知識がほしい」
「定年までに空き家問題を整理して、老後の不安を解消したい」
そんなあなたのために、この記事を作成しました。
この記事を読むべき人
以下のような方に、特におすすめの内容です:
- 相続した空き家の処分を検討している方
- 実家の立地(接道状況)に不安を感じている方
- 「再建築不可」という言葉を初めて聞いた方
- 専門家に相談する前に基礎知識を身につけたい方
一つでも当てはまる方は、この記事があなたの疑問を解消する手助けになるはずです。
ぜひ最後までお読みください!
もくじ
再建築不可物件とは?【基礎知識編】
再建築不可物件の定義
再建築不可物件とは、建物を取り壊すと新しい建物を建てられない土地のことを指します。
「建物が古くなったら建て替えればいい」と思われるかもしれませんが、再建築不可物件では、一度建物を取り壊してしまうと、法律上、新しい建物を建てることができなくなります。
主な原因は、建築基準法で定められた「接道義務」を満たしていないことです。
建築基準法では、建物を建てる際に「幅員4m以上の道路に2m以上接していること」が義務付けられています。この条件を満たさない土地では、建物を取り壊すと再建築ができません。
つまり、現在建っている建物は「既存不適格」として認められていますが、取り壊してしまうと、もう建物を建てる権利がなくなってしまうのです。
再建築不可になる具体的なケース
あなたの実家が以下のいずれかに該当する場合、再建築不可物件の可能性があります:
1. 道路の幅が4m未満
私道や農道など、公道として認められていない道に面している場合や、道路自体の幅が4m未満の場合が該当します。
2. 道路に接している部分が2m未満
道路には接しているものの、接している部分の幅が2m未満の場合も再建築不可となります。
3. 袋地(道路に接していない)
そもそも道路に接しておらず、他人の土地を通らないと公道に出られない「袋地」も該当します。
4. 建築基準法上の「道路」として認められていない通路
見た目は道路のように見えても、建築基準法上の「道路」として認められていない通路に面している場合も、再建築不可となります。
和歌山県内の郊外では、昭和40年代以前に開発された住宅地で、こうした接道問題を抱えているケースが多く見られます。
再建築不可物件と通常物件の違い
再建築不可物件は、通常の物件と比べて以下のような違いがあります:
市場価値が30〜50%低い
建て替えができないという制約があるため、市場価値は通常の物件より大幅に低くなります。
住宅ローンが組みにくい
金融機関は担保価値を重視するため、再建築不可物件では住宅ローンの審査が通りにくくなります。
売却先が限られる
一般の買い手は敬遠しがちなため、再建築不可物件を専門に扱う買取業者などが主な売却先となります。
固定資産税は通常通りかかる
再建築不可であっても、固定資産税の負担は通常の物件と変わりません。建物が老朽化しても、取り壊すと再建築できないため、そのまま維持せざるを得ず、税金を払い続けることになります。
これらのデメリットを正直にお伝えするのは、「知らずに損をする」リスクを避けていただきたいからです。ただし、後述するように、再建築不可物件でも解決策は存在します。
あなたの実家は大丈夫?【自己診断編】
簡易診断チェックリスト
まずは、あなたの実家が再建築不可に該当する可能性があるか、以下のチェックリストで確認してみましょう:
□ 道路の幅が4m未満に見える
□ 道路に接している部分が2m未満
□ 私道や農道に面している
□ 「建築基準法上の道路」かどうか不明
□ 近隣の家も古い建物が多く、建て替えが少ない
1つでも該当した場合は、再建築不可の可能性があります。
ただし、このチェックリストはあくまで簡易的なものです。正確な判断は、次にご紹介する方法で確認する必要があります。
確認方法:役所での調査
自分の物件が再建築不可かどうかを正確に知るには、市区町村の建築指導課で確認するのが最も確実です。
必要な書類:
- 固定資産税納税通知書(地番がわかる資料)
- 物件の住所がわかるもの
窓口での質問例:
「この土地は建築基準法上の道路に接していますか?」
「接道義務を満たしていますか?」
窓口では、道路台帳や都市計画図を確認しながら、あなたの土地が接道義務を満たしているかどうかを教えてもらえます。
「役所に行くのは面倒だな…」と思われるかもしれませんが、この確認作業は、今後の判断を左右する重要なステップです。専門家に相談する前に、自分で基礎情報を把握しておくことで、より的確なアドバイスを受けられるようになります。
もし役所での確認が難しい場合は、不動産の相談先を探す方法も参考にしてください。地元和歌山の専門家なら、代わりに調査を行ってくれることもあります。
放置するとどうなる?【リスク編】
「再建築不可かもしれない」と分かっても、「今すぐ何かしなければ」と焦る必要はありません。ただし、放置することで生じるリスクは、しっかりと理解しておくべきです。
固定資産税の継続負担
建物が老朽化しても、取り壊すと再建築できないため、そのまま維持せざるを得ません。その結果、固定資産税は毎年かかり続けます。
例えば、年間12万円の固定資産税を10年間払い続けると、120万円の負担になります。さらに、草刈りや簡易清掃の費用も年間数万円かかるため、トータルでは相当な金額になります。
「いつか売ろう」と先延ばしにしている間に、知らず知らずのうちに大きなコストが積み重なっていくのです。
相続した空き家の固定資産税については、空き家の固定資産税が6倍になる可能性についても確認しておくことをおすすめします。
資産価値の低下
再建築不可物件は、もともと市場価値が通常の物件より30〜50%低い傾向があります。しかし、老朽化が進むほど、さらに価値は下がっていきます。
「今なら60%の価格で売れる」物件が、5年後には「40%でも買い手がつかない」状態になる可能性もあります。
つまり、「売りたい時に売れない」リスクが高まるのです。
早めに動けば選択肢が多い段階で判断できますが、放置すればするほど、選択肢は狭まっていきます。
相続時のトラブル
あなたが今、相続した実家の処分に悩んでいるように、次の世代も同じ悩みを抱えることになります。
しかも、次世代にとっては「思い出の実家」ではなく、単なる「売れない・使えない・税金だけかかる負の遺産」です。
家族間で「誰が相続するのか」「誰が固定資産税を払うのか」といった問題に発展し、関係が悪化するケースも少なくありません。
「子どもたちに迷惑をかけたくない」という思いがあるなら、自分の代で整理しておくことが、家族への最大の配慮になります。
相続した家の売却については、相続した家の売却前に知るべき情報で詳しく解説しています。
再建築不可でも解決策はある【解決策編】
ここまで読んで、「やっぱり自分の実家は再建築不可かもしれない…」と不安になった方もいるかもしれません。
でも、ご安心ください。
「再建築不可=売れない」は誤解です。
実際には、以下のような複数の選択肢が存在します。
選択肢1:専門業者への売却
再建築不可物件を専門に扱う買取業者が存在します。
一般の買い手は敬遠しがちですが、専門業者は再建築不可物件でもリフォームして賃貸に出したり、投資家に転売したりするノウハウを持っています。
市場価格の60〜70%程度で売却可能なケースが多く、「思ったより高く売れた」と満足される方も少なくありません。
事例:和歌山県内の公務員Aさんのケース
- 築40年の木造2階建て
- 道路幅が3.5mで接道義務を満たさず
- 固定資産税年間10万円、草刈り費用年間5万円
地元の不動産業者に相談し、再建築不可専門の買取業者を紹介してもらったところ、市場価格の60%程度で売却が成立。「売れない」と諦めていたAさんは、「早めに相談してよかった」と安堵されました。
不動産の売却方法については、不動産の正しい売却方法で全体像を把握できます。
選択肢2:リフォーム・リノベーションで活用
建物を取り壊さずに改修すれば、賃貸物件として活用したり、自己利用したりすることも可能です。
事例:50代会社員Bさんのケース
- 築35年の平屋、接道2m未満
- 取り壊すと再建築不可だが、建物自体はまだ使える
500万円でリフォームし、賃貸物件として活用。月5万円の家賃収入で固定資産税をカバーし、将来的に売却も視野に入れつつ、当面は収益化に成功しました。
「売る」以外の選択肢も検討することで、資産を有効活用できる可能性があります。
選択肢3:隣地との統合
隣接地を購入して接道義務を満たすことで、再建築可能な土地に変えることができます。
事例:60代自営業Cさんのケース
- 実家が袋地で道路に接していない
- 隣地の所有者と良好な関係
隣地の一部を購入し、接道義務を満たすことに成功。土地の価値が上がり、将来的な売却も可能になりました。
地域の事情に詳しい専門家のアドバイスがあれば、こうした根本的な解決策も見つかることがあります。
選択肢4:セットバック
道路を広げることで建築可能にする「セットバック」という方法もあります。
自治体によっては、セットバックに対する補助金が使える場合もあるため、市区町村の建築指導課に相談してみる価値があります。
ただし、セットバックには隣地所有者の協力が必要なケースもあり、すべての物件で実現できるわけではありません。
これらの選択肢を比較検討するには、専門家のアドバイスが不可欠です。「どの方法が自分に合っているのか分からない」という方は、不動産業者の正しい選び方を参考に、信頼できる相談先を見つけましょう。
専門家に相談する前に知っておくべきこと【準備編】
ここまで読んで、「やはり専門家に相談した方がいいな」と思われた方も多いでしょう。
ただし、相談する前に、以下のポイントを押さえておくことで、より有意義なアドバイスを受けられるようになります。
信頼できる業者の見極め方
「業者に騙されないか心配…」という不安は、誰もが抱くものです。
以下のポイントを参考に、信頼できる業者を見極めましょう:
地元で実績がある
和歌山県内の事情に詳しい業者なら、地域特有の問題にも対応できます。
デメリットも正直に説明する
メリットばかりを強調する業者ではなく、デメリットもきちんと説明してくれる業者を選びましょう。
「売る・売らない」を急かさない
即決を迫る業者は避け、「まずは相談だけでもOK」という姿勢の業者を選びましょう。
専門用語を使わず、図や例で説明してくれる
難しい専門用語を並べるのではなく、分かりやすく説明してくれる業者が理想です。
和歌山県内で20年以上の実績がある当社では、こうした「信頼できる相談相手」として、多くの公務員の方からもご相談をいただいています。詳しくは和歌山県内の不動産売却サポートをご覧ください。
相談時に準備すべき情報
専門家に相談する際、以下の情報を準備しておくと、スムーズに話が進みます:
固定資産税納税通知書
物件の地番や評価額が記載されています。
登記簿謄本
法務局で取得できます。所有者や抵当権の有無を確認できます。
物件の写真
道路との接道状況がわかる写真があると、より具体的なアドバイスを受けられます。
相続時の書類
遺産分割協議書など、相続時の書類があれば持参しましょう。
「無知だと思われたくない」という気持ちは分かりますが、専門家は「知らないこと」を責めたりしません。むしろ、正直に「分からないことは分からない」と伝えることで、より的確なサポートを受けられます。
相続不動産の名義変更については、相続不動産の名義変更手順で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)
最後に、よくある質問にお答えします:
Q1:再建築不可でも住み続けられる?
A:はい、現在の建物に住み続けることは可能です。ただし、建物が老朽化した場合、建て替えはできません。リフォームは可能ですが、大規模な増改築には制限があります。
Q2:リフォームはどこまで可能?
A:建物の骨組みを残す範囲でのリフォームは可能です。ただし、建築確認が必要な規模の工事はできません。詳しくは建築士に相談することをおすすめします。
Q3:固定資産税は安くならない?
A:再建築不可であっても、固定資産税の評価額は変わりません。ただし、建物が老朽化して評価額が下がれば、税額も下がる可能性があります。
Q4:相続放棄はできる?
A:相続放棄は可能ですが、相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きが必要です。ただし、相続放棄すると、すべての財産を放棄することになるため、慎重に判断しましょう。
まとめ
記事の要点まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
最後に、この記事の要点をまとめます:
- 再建築不可物件とは、「接道義務」を満たさない土地のこと
- 放置すると、固定資産税の負担、資産価値の低下、相続トラブルのリスクがある
- 売却・リフォーム・隣地統合など、複数の解決策が存在する
- 早めに動くことで選択肢が広がる
あなたへのメッセージ
再建築不可物件は「知らないと損をする」が、「知っていれば対処できる」問題です。
この記事を読んだあなたは、もう「知らない」状態ではありません。
「ちゃんと調べた」という自信を持って、家族に説明できるはずです。
定年までに空き家問題を整理することで、老後の不安を解消し、子どもたちに負の遺産を残さずに済みます。
重要なのは「早めに動くこと」と「信頼できる専門家に相談すること」です。
- 放置すれば固定資産税の負担が続き、資産価値も下がる
- 早めに動けば選択肢が多く、家族にも納得してもらいやすい
- 地元和歌山の事情に詳しい専門家なら、最適な解決策を提案してくれる
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