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「定年まであと数年。子どもたちも独立して、今の家は夫婦2人には少し広すぎる気がする…」

そんなふうに感じ始めたとき、多くの方が頭に浮かべるのが「住み替え」という選択肢です。でも、いざ考え始めると、こんな疑問が次々と湧いてきませんか?

「住みながら家を売ることなんて、本当にできるの?」
「引っ越してから売るべき?それとも売ってから引っ越す?」
「仕事をしながら内覧対応なんて、現実的に無理じゃないか…」

実は、不動産売却の約7割は「住みながら」行われているのをご存知でしょうか。

空き家にしてから売却する必要はありません。むしろ、住みながら売却することで、二重ローンや仮住まい費用といった余計な出費を避けられるだけでなく、売却代金を確定してから新居を探せるため、資金計画も立てやすくなります。

特に、定年前後の住み替えを検討されている方にとって、「住みながら売却→売却代金確定後に新居購入」という流れは、最も現実的で経済的な選択肢です。

この記事では、58歳で定年を控えた会社員の田中さん(仮名)のケースをもとに、住みながら家を売却する具体的な7つのステップをご紹介します。

✅ 「本当に住みながら売れるのか?」という不安を解消
✅ 週末だけの内覧対応で成約する方法
✅ 「売ってから買う」「買ってから売る」の判断基準
✅ 仕事をしながらでも無理なく進められる実践的なコツ

これらすべてを、実例とともに分かりやすく解説していきます。

「妻にどう説明すればいいか分からない…」
「失敗したくないから、まずは全体像を理解したい」

そんなあなたの不安や疑問に、この記事が明確な答えを提供します。

ぜひ最後までお読みください!

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もくじ

住みながら売却できる3つの理由

「住みながら家を売るなんて、本当にできるの?」

多くの方が最初に抱くこの疑問。結論から言えば、住みながらの売却は全く問題ありません。それどころか、不動産売却の主流とも言える方法なのです。

不動産売却の約7割は「住みながら」が実態

実は、不動産売却の約7割は「住みながら」行われています。

「空き家にしなければ売れない」というのは誤解です。購入希望者の多くは、むしろ実際に人が住んでいる状態を見たいと考えています。なぜなら、生活感のある状態を見ることで、自分たちが住んだときのイメージが具体的に湧くからです。

また、不動産会社の立場から見ても、住みながらの売却は一般的な取引形態です。内覧の日時調整や、売主様のプライバシーへの配慮など、住みながら売却するためのノウハウは確立されています。

生活感があるほうが売れやすい理由

「生活感があると、かえって売れにくいのでは?」と心配される方もいらっしゃいます。しかし実際は、その逆です。

購入後の生活イメージが湧きやすい
家具が配置され、実際に生活している状態を見ることで、購入希望者は「この部屋にソファを置いて」「ここにダイニングテーブルを」と具体的にイメージできます。空き家の場合、部屋の広さは分かっても、実際の生活感が掴みにくいのです。

家の管理状態が伝わる
定期的に手入れされ、人が住んでいる家は、管理が行き届いている証拠です。空き家の場合、「なぜ空き家なのか」「何か問題があるのでは」という不安を与えてしまうこともあります。

「人が住んでいる=問題がない」という安心感
現在進行形で生活できている家は、設備や構造に大きな問題がないという証明になります。購入希望者にとって、これは大きな安心材料です。

柔軟なスケジュール調整が可能

「仕事をしながら内覧対応なんて無理では?」という不安も、実は杞憂です。

内覧は事前予約制
内覧は必ず事前に日時を調整します。突然訪問されることはありません。不動産会社が購入希望者と日程調整を行い、売主様のご都合に合わせて設定します。

週末や夕方など、都合に合わせて設定できる
「平日は仕事があるので、内覧は週末のみ」といった希望も、もちろん可能です。実際、多くの会社員の方が週末限定で内覧対応をされています。

不動産会社が調整をサポート
経験豊富な不動産会社であれば、売主様の負担を最小限にするスケジュール調整のノウハウを持っています。「この時間帯は避けたい」「月に何回までなら対応できる」といった希望も、遠慮なく伝えてください。


住みながら売却する3つのメリット

住みながら売却することで、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。経済面、時間面、心理面の3つの観点から見ていきましょう。

経済的メリット:二重ローン・仮住まい費用を回避

住みながら売却する最大のメリットは、余計な出費を避けられることです。

二重ローンのリスクを回避
もし「買ってから売る」方式を選んだ場合、新居の住宅ローンと現在の家のローン(残債がある場合)を同時に支払う期間が発生します。仮に月10万円のローンが2つあれば、月20万円の負担です。

しかし「売ってから買う」方式なら、このリスクはゼロ。特にローンを完済済みの方にとっては、新たな借入をする前に売却代金を確保できるため、資金計画が非常に立てやすくなります。

仮住まい費用が不要
空き家にしてから売却する場合、引っ越しを2回行う必要があります。

1回目:現在の家→仮住まい(賃貸など)
2回目:仮住まい→新居

引っ越し費用は1回あたり10〜30万円程度。2回で20〜60万円の出費です。さらに、仮住まいの家賃(月10万円×数ヶ月)も加わります。

住みながら売却すれば、引っ越しは1回だけ。この差は決して小さくありません。

空き家期間の維持費がかからない
空き家にすると、以下のような維持費が発生します。

  • 光熱費(基本料金):月5,000〜10,000円
  • 定期的な換気・清掃のための交通費
  • 防犯対策費用
  • 固定資産税(住んでいても同じですが、空き家だと軽減措置が受けられない場合も)

住みながら売却すれば、これらの「無駄な出費」を避けられます。

時間的メリット:余裕を持って新居を探せる

「売ってから買う」方式の大きなメリットは、時間的な余裕です。

売却代金が確定してから新居探しができる
「いくらで売れるか分からない」状態で新居を探すのは、非常に不安です。しかし、売却が決まってから探せば、予算が明確になります。

例えば、3,000万円で売却できれば、諸費用を差し引いて2,800万円が手元に残る。この金額を元に、「2,500万円までのマンションを探そう」と明確な基準ができます。

資金計画が明確になる
売却益を老後資金に回すのか、新居の購入資金に充てるのか。売却代金が確定していれば、ファイナンシャルプランナーや家族と具体的な相談ができます。

焦って妥協する必要がない
「早く売らないと」というプレッシャーがないため、納得のいく価格で売却できます。また、新居探しも「引き渡し日までに見つければいい」という明確な期限があるため、計画的に進められます。

心理的メリット:生活リズムを維持できる

意外と見落とされがちですが、心理的な負担の少なさも大きなメリットです。

家族の生活への影響が最小限
住み慣れた家で普段通りの生活を続けながら、売却活動を進められます。特に、配偶者の方にとって、「いきなり引っ越し」よりも「売れてから考える」方が、心理的な負担は少ないでしょう。

段階的に準備を進められる
売却活動をしながら、少しずつ不要なものを整理したり、新居の条件を考えたりできます。急激な環境変化ではなく、段階的に準備できるのは、特に50代後半〜60代の方にとって重要です。

急いで引っ越す必要がない
「来月までに出て行かなければ」といったプレッシャーがありません。売却が決まってから、余裕を持って引っ越しの準備ができます。


住みながら売却する7つのステップ【完全ガイド】

それでは、実際に住みながら売却する場合の具体的な流れを見ていきましょう。全体で7つのステップに分かれています。

ステップ1:査定依頼(所要時間:1週間程度)

まず最初に行うのが、「いくらで売れそうか」を知ることです。

複数社への査定依頼が重要
1社だけでなく、3〜5社に査定を依頼しましょう。なぜなら、不動産会社によって査定額に数百万円の差が出ることもあるからです。

ただし、「高い査定額を出した会社が良い」とは限りません。相場より明らかに高い査定額は、契約を取るための「釣り」の可能性もあります。複数社の査定額を比較することで、適正な相場が見えてきます。

訪問査定の流れ
不動産会社の担当者が実際に家を訪問し、以下をチェックします。

  • 立地条件(駅からの距離、周辺環境)
  • 建物の状態(築年数、間取り、設備)
  • 日当たり、眺望
  • 近隣の売却事例

住んでいる状態のまま見てもらえます。わざわざ片付ける必要はありません。むしろ、実際の生活状態を見てもらった方が、正確な査定ができます。

「いくらで売れそうか」の目安が分かる
査定結果は通常、訪問から数日以内に提示されます。この時点で、「3,000万円前後で売れそうだ」といった目安が分かります。

信頼できる不動産会社の選び方については、間違うと大損!?不動産を売却する時の業者の正しい選び方で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ステップ2:媒介契約の締結(所要時間:1日)

査定結果を比較し、信頼できる不動産会社を選んだら、媒介契約を結びます。

専任媒介 vs 一般媒介の選び方
媒介契約には主に2種類あります。

専任媒介契約

  • 1社のみに売却を依頼
  • 不動産会社が積極的に販売活動を行う
  • レインズ(不動産業者間のネットワーク)への登録義務あり
  • 定期的な報告義務あり

一般媒介契約

  • 複数社に同時に依頼できる
  • 不動産会社の販売意欲は専任媒介より低い傾向
  • レインズへの登録義務なし

どちらを選ぶべきか?
一般的には、専任媒介契約がおすすめです。理由は以下の通りです。

  • 不動産会社が「自社で成約させよう」と本気で動く
  • 広告費をかけてもらいやすい
  • 定期的な報告があるため、進捗が分かりやすい

ただし、「どうしても複数社に依頼したい」という場合は、一般媒介も選択肢です。

契約時の確認ポイント

  • 契約期間(通常3ヶ月)
  • 仲介手数料(売却価格×3%+6万円+消費税が上限)
  • 広告方法
  • 報告頻度

不動産売却の相談先については、もう迷わない!不動産の売却を考える時の相談先の探し方も参考になります。

ステップ3:売却活動の開始(期間:3〜6ヶ月)

媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動が始まります。

広告・宣伝の方法
不動産会社は以下のような方法で物件を宣伝します。

  • 不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME’Sなど)への掲載
  • 自社ホームページでの紹介
  • チラシのポスティング
  • レインズへの登録(他の不動産会社も顧客を紹介できる)
  • SNSでの発信

この間も普段通りの生活を続けられます
売却活動中も、特別なことをする必要はありません。普段通りの生活を続けてください。

ただし、内覧の予約が入ったときだけ、簡単な掃除や整理整頓をする程度です。

売却活動中の注意点

  • 定期的に不動産会社から報告を受ける(問い合わせ件数、内覧希望者数など)
  • 反響が少ない場合は、価格や広告方法の見直しを相談
  • 近隣に知られたくない場合は、事前に不動産会社に伝える

ステップ4:内覧対応(1回30分〜1時間)

購入希望者が現れたら、内覧の日程調整を行います。

仕事をしながらでも対応できる工夫

週末・夕方に限定する方法
「平日は仕事があるので、内覧は土日のみ」という希望は、全く問題ありません。実際、多くの会社員の方が週末限定で対応されています。

不動産会社に「週末のみ対応可能」と伝えておけば、購入希望者にもその旨を説明し、日程調整してくれます。

事前予約制で突然の訪問なし
内覧は必ず事前に日時を調整します。「今から見せてください」といった突然の訪問はありません。

通常、内覧希望の連絡が入ってから、実際の内覧まで数日〜1週間程度の余裕があります。

不動産会社の担当者が同行
内覧時は、不動産会社の担当者が必ず同行します。物件の説明や質問への対応は、基本的に担当者が行います。

売主様は、「この家での生活」について聞かれたときに答える程度で大丈夫です。

内覧前の準備(最小限でOK)

玄関・リビング・水回りの簡単な掃除
特に重要なのは、以下の3箇所です。

  • 玄関:第一印象を決める場所。靴は下駄箱にしまい、スッキリさせる
  • リビング:最も長く過ごす場所。テーブルの上を片付ける程度でOK
  • 水回り(キッチン、浴室、トイレ):清潔感が重要。簡単に掃除しておく

不要なものを一時的に収納
床に置いてある荷物や、テーブルの上の雑誌などは、一時的にクローゼットや押入れに入れておきましょう。

ただし、クローゼットの中も見られる可能性があるため、「詰め込みすぎ」は避けてください。

換気と照明で明るい印象に
内覧の30分前には、全ての部屋の窓を開けて換気しましょう。また、昼間でも照明をつけて、明るい印象を与えます。

完璧に片付ける必要はない理由

「モデルルームのように完璧にしなければ」と思われるかもしれませんが、その必要はありません。

「実際に人が住んでいる」ことが安心材料
購入希望者は、「この家で実際に生活できるか」を確認したいのです。生活感があることで、かえって具体的なイメージが湧きます。

完璧すぎると「何か隠しているのでは」と疑われることも
あまりにも完璧に片付けすぎると、「何か問題を隠しているのでは」と不安を与えてしまうこともあります。

適度な生活感は、むしろプラスに働きます。

ステップ5:売買契約の締結(所要時間:1日)

購入希望者が「買いたい」と意思表示したら、売買契約を結びます。

条件交渉のポイント
購入希望者から、以下のような交渉が入ることがあります。

  • 価格の値下げ交渉
  • 引き渡し時期の調整
  • 設備(エアコン、照明など)の取り扱い

不動産会社が間に入って交渉を進めますが、最終的な判断は売主様が行います。

「いくらまでなら値下げできるか」を事前に決めておくと、スムーズに交渉できます。

手付金の受領
売買契約時に、購入者から手付金(通常、売買価格の5〜10%)を受け取ります。

例えば、3,000万円で売却する場合、手付金は150〜300万円程度です。

引き渡し日の決定
この時点で、「いつまでに引き渡すか」を決定します。

通常、契約から引き渡しまで1〜3ヶ月程度の期間を設けます。この期間に、新居探しや引っ越しの準備を行います。

ステップ6:新居探し(期間:1〜3ヶ月)

売買契約が済んだら、いよいよ新居探しです。

売却代金が確定しているメリット
「3,000万円で売却できた」という事実があるため、新居の予算が明確です。

例えば、諸費用を差し引いて2,800万円が手元に残るなら、「2,500万円までのマンションを探そう」と具体的な基準ができます。

予算が明確になる
売却益を全額新居購入に充てるのか、一部を老後資金に回すのか。家族やファイナンシャルプランナーと相談しながら、具体的な資金計画を立てられます。

余裕を持って探せる
「引き渡し日までに見つければいい」という明確な期限があるため、焦らず納得のいく物件を探せます。

ステップ7:引き渡し(所要時間:1日)

新居が決まり、引っ越しが完了したら、最後のステップ引き渡しです。

引っ越し完了後の引き渡し
引き渡し日までに、完全に引っ越しを済ませておきます。家の中は空の状態にします。

残代金の受領
引き渡し日に、購入者から残代金(売買価格−手付金)を受け取ります。

通常、銀行で決済を行い、その場で所有権移転登記の手続きも行います。

登記手続き(司法書士が代行)
所有権移転登記は、司法書士が代行します。売主様がやることは、必要書類(権利証、印鑑証明書など)を用意するだけです。

登記手続きについては、【2024年義務化対応】相続不動産の名義変更手順|完全ガイドでも詳しく解説しています。


「売ってから買う」vs「買ってから売る」徹底比較

住み替えを検討する際、多くの方が悩むのが「売ってから買うか、買ってから売るか」という順序の問題です。

それぞれのメリット・デメリット

項目売ってから買う買ってから売る
資金計画明確(売却代金が確定)不透明(売れるまで不安)
二重ローンなしあり(リスク大)
仮住まい場合によっては必要不要
売却時の焦りなし(余裕を持って売却)あり(早く売りたい)
新居探しの余裕あり(予算が明確)なし(売却額が不明)
向いている人ローン完済済み、慎重派資金に余裕がある、急ぎの人

資金計画の違い
「売ってから買う」場合、売却代金が確定してから新居を探すため、予算が明確です。一方、「買ってから売る」場合、「いくらで売れるか分からない」状態で新居を購入するため、資金計画が不透明になります。

リスクの違い
「買ってから売る」場合、最大のリスクは二重ローンです。新居のローンと現在の家のローン(残債がある場合)を同時に支払う期間が発生します。

また、「早く売らないと」という焦りから、相場より安く売却してしまうリスクもあります。

定年前後なら「売ってから買う」が最適な理由

特に、以下のような状況の方には、「売ってから買う」方式を強くおすすめします。

✅ 住宅ローンが完済済み
✅ 定年退職まで数年
✅ 老後資金を確保したい
✅ 慎重に進めたい

ローン完済済みの場合の最適解
ローンを完済している方にとって、「買ってから売る」メリットはほとんどありません。むしろ、新たに住宅ローンを組むリスクを避けるべきです。

老後資金を確保できる
売却代金を確定してから新居を購入することで、「いくら老後資金に回せるか」が明確になります。

例えば、3,000万円で売却し、2,500万円のマンションを購入すれば、約500万円(諸費用差し引き後)を老後資金に回せます。

退職金を温存できる
「買ってから売る」場合、新居購入に退職金を使ってしまうリスクがあります。しかし「売ってから買う」なら、退職金を温存でき、老後の安心につながります。

売れ残りリスクを回避
「買ってから売る」場合、「早く売らないと」という焦りから、相場より安く売却してしまうことがあります。しかし「売ってから買う」なら、納得のいく価格で売却できます。

状況別の判断基準

ローン残債がある場合
ローン残債がある場合でも、基本的には「売ってから買う」がおすすめです。ただし、売却代金でローンを完済できるかを事前に確認しましょう。

もし売却代金でローンを完済できない(オーバーローン)場合は、専門家に相談が必要です。

急ぎで住み替えたい場合
転勤などで急ぎの場合は、「買ってから売る」も選択肢です。ただし、二重ローンのリスクを十分に理解した上で判断してください。

資金に余裕がある場合
十分な預貯金があり、二重ローンの負担にも耐えられる場合は、「買ってから売る」も可能です。ただし、その場合でも「売れ残りリスク」は考慮すべきです。


実例紹介|定年前に住み替えた田中さん(仮名)のケース

ここで、実際に住みながら売却を成功させた田中さん(仮名)のケースをご紹介します。

田中さんの状況

  • 年齢:58歳
  • 職業:会社員(営業部長)
  • 家族構成:妻(55歳・パート勤務)、子ども2人は独立
  • 現在の家:築28年の戸建て(4LDK)
  • 住宅ローン:完済済み
  • 希望:定年後は駅近のマンションへ住み替えたい

田中さんは、「子どもたちも独立したし、夫婦2人には今の家は広すぎる。定年後は駅近のマンションで、便利な生活を送りたい」と考えていました。

しかし、「住みながら売却なんてできるのか」「仕事をしながら内覧対応は無理では」という不安もありました。

実際の流れ(タイムライン)

4月:査定依頼
複数の不動産会社に査定を依頼。結果は2,900万円〜3,300万円とバラつきがありましたが、平均して3,200万円前後という目安が分かりました。

5月:媒介契約
最も信頼できると感じた地元の不動産会社と専任媒介契約を締結。「週末のみの内覧対応」という条件も快く受け入れてもらえました。

5月〜8月:売却活動
不動産ポータルサイトへの掲載、チラシのポスティングなどで宣伝。週末のみの内覧対応で、計5組の購入希望者が訪れました。

田中さんは、「週末の午前中だけ」と決めていたため、仕事への影響はほとんどありませんでした。

9月:売買契約
5組目の購入希望者から「3,150万円で購入したい」という申し出があり、成約。引き渡しは12月末と決定しました。

10月〜11月:新居探し
売却代金が確定したため、「2,800万円までのマンション」という明確な予算で新居探しを開始。駅徒歩5分の中古マンション(築10年・3LDK)を2,800万円で購入しました。

12月:引き渡し・引っ越し
引っ越しを済ませ、旧宅を購入者に引き渡し。残代金を受領しました。

結果と感想

売却益:約350万円
売却価格3,150万円から、仲介手数料や登記費用などの諸費用を差し引き、約350万円が手元に���りました。この資金は老後資金として貯蓄しています。

老後資金に余裕が生まれた
新居の購入資金は売却代金で賄えたため、退職金や預貯金を温存できました。「老後の生活に余裕ができた」と田中さんは安心しています。

妻も納得
当初、妻は「長年住んだ家を手放すのは寂しい」と消極的でした。しかし、「計画的に進められて、資金的にも安心できた」と、最終的には納得してくれました。

田中さんの感想
「最初は不安でしたが、週末だけの内覧対応で十分に売却できました。仕事への影響もほとんどなく、思ったよりスムーズに進みました。『売ってから買う』方式を選んだことで、資金計画も明確になり、妻も安心してくれました」


週末だけの内覧対応で成約するコツ

「平日は仕事があるから、内覧対応なんて無理」と思われるかもしれません。しかし、実際には週末だけの対応で十分に成約できます

週末限定対応の実現方法

不動産会社への事前相談
媒介契約を結ぶ際に、「週末のみ対応可能」と明確に伝えましょう。経験豊富な不動産会社であれば、このような条件は珍しくありません。

購入希望者の絞り込み
不動産会社が、事前に購入希望者の本気度を確認します。「とりあえず見てみたい」という冷やかしではなく、「本気で購入を検討している」人だけを案内することで、内覧の回数を減らせます。

スケジュール調整のコツ

  • 「毎週土曜の午前中」など、固定の時間帯を設定する
  • 月に2〜3回程度の内覧対応を目安にする
  • 繁忙期(引っ越しシーズンの2〜3月)は、少し柔軟に対応する

内覧対応の実例

Aさん(55歳・会社員)の場合
Aさんも田中さんと同様、平日は仕事で忙しいため、内覧は土日のみに限定しました。

計3回の内覧で成約
不動産会社が購入希望者を厳選したため、内覧は計3回だけ。3回目の内覧者が「購入したい」と申し出て、成約に至りました。

各1時間程度の対応
内覧は1回あたり30分〜1時間程度。「土曜の午前中だけ」と決めていたため、午後は自由に過ごせました。

Aさんの感想
「3回だけの内覧で売れるとは思いませんでした。不動産会社が本気の購入希望者だけを案内してくれたおかげです。週末だけの対応でも、全く問題ありませんでした」

内覧を成功させる5つのポイント

1. 事前に日時を確定させる
内覧は必ず事前予約制。「今週の土曜10時」など、具体的な日時を決めてから対応します。

2. 最小限の掃除・整理整頓
完璧を目指す必要はありません。玄関、リビング、水回りを簡単に掃除する程度でOKです。

3. 換気と照明で明るい印象
内覧の30分前に全ての窓を開けて換気。昼間でも照明をつけて、明るい印象を与えましょう。

4. 不動産会社の担当者に任せる
物件の説明や質問への対応は、基本的に担当者が行います。売主様は、「この家での生活」について聞かれたときに答える程度で大丈夫です。

5. 完璧を目指さない
生活感があることは、むしろプラスです。「実際に人が住んでいる」ことが、購入希望者の安心材料になります。


住みながら売却する際の注意点とQ&A

最後に、住みながら売却する際の注意点と、よくある質問にお答えします。

よくある注意点

プライバシーへの配慮
内覧時は、個人情報が分かるもの(郵便物、写真など)は見えないようにしましょう。貴重品も、念のため金庫や鍵付きの引き出しに保管してください。

近所に知られたくない場合の対処法
「近所に売却を知られたくない」という場合は、不動産会社に相談しましょう。以下のような対策があります。

  • チラシのポスティングを近隣では行わない
  • インターネット広告のみで宣伝
  • 内覧者には「近所の方には言わないでください」と伝える

内覧時の生活感の見せ方
適度な生活感は良いですが、以下は避けましょう。

  • 洗濯物が干しっぱなし
  • 食器が洗われずシンクに溜まっている
  • ゴミ箱が満杯
  • ペットの臭いが強い

売却期間が長引く可能性
週末のみの内覧対応にすると、平日も対応する場合に比べて、売却期間が長引く可能性があります。

ただし、「焦って安く売る」よりも、「納得のいく価格で売る」方が重要です。数ヶ月の違いは、長い目で見れば大きな問題ではありません。

よくある質問(Q&A形式)

Q1. 内覧時、家族はどうすればいい?

A. 基本的には、家族全員が外出するのが理想です。購入希望者が自由に見て回れるようにするためです。

ただし、小さなお子さんがいる場合など、外出が難しい場合は、1つの部屋で待機していても構いません。不動産会社の担当者に相談してください。

Q2. ペットがいても大丈夫?

A. ペットがいても売却は可能です。ただし、以下の点に注意してください。

  • 内覧時はペットを別の部屋に移動させる(または外出時に預ける)
  • 臭い対策をしっかり行う(消臭剤、換気)
  • ペット可の物件を探している購入希望者もいるため、「ペット可」であることを広告に明記する

Q3. 売却中に急な転勤が決まったら?

A. 売却中に転勤が決まった場合、以下の選択肢があります。

  1. 売却を継続:家族が残って内覧対応を続ける
  2. 空き家にして売却:引っ越し後、空き家の状態で売却活動を続ける
  3. 一時中断:転勤先が決まってから、改めて売却活動を再開

不動産会社に相談し、最適な方法を選びましょう。

Q4. 内覧希望者が来ない場合は?

A. 内覧希望者が来ない場合、以下の原因が考えられます。

  • 価格が高すぎる:相場より明らかに高い場合、問い合わせが来ません
  • 広告が不十分:写真が少ない、説明文が魅力的でないなど
  • 時期的な問題:引っ越しシーズン以外は、動きが鈍いことも

不動産会社と相談し、価格の見直しや広告方法の改善を検討しましょう。

Q5. 値下げ交渉にはどう対応すべき?

A. 値下げ交渉は、ほぼ必ず入ります。以下のポイントを押さえましょう。

  • 事前に「いくらまでなら値下げできるか」を決めておく
  • 相場を理解する:周辺の売却事例を参考に、適正な価格を把握
  • 交渉の余地を残す:最初から最低価格で売り出さない
  • 不動産会社に相談:「この価格なら妥当か」を担当者に確認

一般的には、売り出し価格の5〜10%程度の値下げ交渉が入ることが多いです。


まとめ|住みながら売却で理想の住み替えを実現しよう

ここまで、住みながら家を売却する方法について、詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントを再確認しましょう。

この記事のポイント再確認

住みながらの売却は一般的で、むしろメリットが多い
不動産売却の約7割は住みながら行われています。空き家にする必要はありません。

二重ローンや仮住まいのリスクを回避できる
「売ってから買う」方式なら、余計な出費を避けられます。

定年前後なら「売ってから買う」が最適
ローン完済済みの方、老後資金を確保したい方には、特におすすめです。

週末だけの内覧対応でも十分に成約できる
仕事をしながらでも、無理なく売却活動を進められます。

仕事をしながらでも無理なく進められる
不動産会社が調整をサポートするため、平日忙しい方でも問題ありません。

次のステップ(行動喚起)

1. まずは無料査定で「いくらで売れるか」を確認しましょう

複数社に査定を依頼して、相場を把握することから始めましょう。訪問査定は住んでいる状態でOKです。わざわざ片付ける必要はありません。

2. 信頼できる不動産会社に相談し、具体的なスケジュールを立てましょう

「週末のみの内覧対応」など、あなたの希望を伝えてください。経験豊富な不動産会社なら、最適なプランを提案してくれます。

信頼できる不動産会社の選び方については、間違うと大損!?不動産を売却する時の業者の正しい選び方を参考にしてください。

3. 奥様とも相談しながら、ご自身のペースで進めていきましょう

この記事を見せながら、「こういう方法があるらしい」と説明してみてください。一緒に将来の住まいを考えることで、家族の理解も得やすくなります。

最後のメッセージ

「住みながら売却」は特別なことではありません。多くの方が実践している、現実的で安全な方法です。

定年後の理想の暮らしを実現するために、今できることから始めてみませんか?

  • 「まずは査定だけでも」という軽い気持ちで大丈夫です
  • 「売る・売らない」は、査定結果を見てから決めても遅くありません
  • 「とりあえず話を聞いてみる」だけでも、大きな一歩です

あなたの住み替えが、理想の老後生活への第一歩となることを願っています。


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