ポストに入っていた「空き家、高価買取します!」というチラシ。ネットで見つけた「相続物件、即日査定」という広告。
「この業者、本当に大丈夫なの?」
妻のその一言が、あなたの心に引っかかっているのではないでしょうか。
相続した実家の売却は、人生で何度も経験することではありません。母親との思い出が詰まった家だからこそ、「失敗したくない」「だまされたくない」という気持ちは当然です。
でも、不動産業者の良し悪しを、どうやって見極めればいいのか。専門知識がないと、判断できないのではないか――。
実は、たった5分の確認作業で、「この業者は信頼できそうか」を判断する方法があります。
それが、宅建番号の確認です。
宅建番号とは、不動産業者の「身分証明書」のようなもの。チラシや名刺、ホームページに必ず記載されているこの番号を見れば、
- その業者が正式に免許を受けているか
- 何年営業している業者なのか
- 過去にトラブルを起こしていないか
といった情報を、誰でも無料で確認できるのです。
「宅建番号なんて聞いたことがない」という方も、ご安心ください。この記事では、専門用語を使わず、図解や具体例を交えながら、宅建番号の見方と確認方法をわかりやすく解説します。
スマホがあれば、今すぐ確認できます。難しい手続きも、面倒な登録も必要ありません。
この記事を読み終える頃には、「自分で業者の信頼性を判断できる」という自信が持てるはずです。そして、妻や家族にも「ちゃんと調べたから大丈夫」と、胸を張って説明できるようになります。
業者選びで後悔しないために。大切な実家を安心して任せられる相手を見つけるために。
ぜひ最後までお読みください!
もくじ
宅建番号は不動産業者の「身分証明書」
「宅建番号」という言葉を初めて聞いた方も多いかもしれません。でも、これは不動産業者が「正式に営業する許可を得ている」ことを証明する、いわば業者の身分証明書です。
正式名称は「宅地建物取引業免許番号」。国土交通大臣または都道府県知事が発行する公的な免許番号で、すべての不動産業者は、広告・名刺・ホームページに必ず記載する義務があります。
逆に言えば、宅建番号の記載がない業者は、無免許業者の可能性が高いということです。
チラシや名刺を見たとき、まず確認すべきは、この宅建番号が記載されているかどうか。これが業者選びの第一歩になります。
宅建番号は、通常こんな形で記載されています:
【宅建番号の記載例】
和歌山県知事(5)第3456号
↑ ↑ ↑
免許権者 更新回数 登録番号
一見すると、ただの数字の羅列に見えますが、実はこの中に「業者の信頼性を判断するヒント」が隠されているのです。
次のセクションでは、この番号の見方を詳しく解説していきます。
カッコ内の数字で「営業年数」がわかる
宅建番号を見るとき、最も注目すべきはカッコ内の数字です。
この数字は「免許の更新回数」を示しており、業者がどれくらいの期間営業を続けているかを推測できます。
免許権者の種類を理解する
まず、宅建番号の最初の部分を見てみましょう。
- 国土交通大臣免許:複数の都道府県に事務所がある大手業者
- 都道府県知事免許:1つの都道府県内のみで営業する地域密着型業者
例えば、「和歌山県知事(5)第3456号」なら、和歌山県内のみで営業している業者ということになります。
和歌山県内の空き家を売却する場合、「和歌山県知事免許」の業者の方が地元事情に詳しいケースが多いです。地域の相場感や、買い手の傾向、地元の不動産事情を熟知している可能性が高いからです。
カッコ内の数字が示す営業年数
宅建業の免許は5年ごとに更新が必要です。つまり、カッコ内の数字が大きいほど、長く営業を続けている業者ということになります。
| カッコ内の数字 | 営業年数の目安 | 評価 |
|---|---|---|
| (1) | 5年未満 | 新しい業者 |
| (2) | 5〜10年 | まだ実績が少ない |
| (3) | 10〜15年 | 一定の実績あり |
| (5) | 20〜25年 | 老舗業者 |
| (7)以上 | 30年以上 | 地域に根ざした実績 |
例えば、「和歌山県知事(7)第○○号」という業者なら、約35年以上営業を続けている老舗業者と判断できます。
ただし、注意点があります。
カッコ内の数字が大きい=必ず良い業者、というわけではありません。
新しい業者でも優良な業者はたくさんありますし、逆に長く営業していても対応が良くない業者もあります。
ただし、長く営業を続けているということは、それだけ地域で信頼されてきた証拠とも言えます。「この業者、どれくらいの実績があるんだろう?」と迷ったとき、カッコ内の数字は一つの判断材料になるのです。
登録番号の意味
宅建番号の最後の部分「第○○号」は、各都道府県で順番に付与される登録番号です。
この番号自体に特別な意味はありませんが、後ほど説明する「国土交通省の検索システム」で業者を調べる際に必要になります。
スマホで5分!宅建番号の確認手順
宅建番号の見方がわかったところで、次は実際に確認する方法を見ていきましょう。
国土交通省が提供している「宅地建物取引業者検索システム」を使えば、誰でも無料で業者の情報を確認できます。スマホでもPCでも利用可能です。
ステップ1:宅建番号をメモする
まず、チラシ、名刺、ホームページから宅建番号を確認してメモします。
例:「和歌山県知事(5)第3456号」
ステップ2:国土交通省の検索システムにアクセス
スマホやPCで「宅建業者検索」と検索するか、以下のURLに直接アクセスします。
国土交通省 宅地建物取引業者検索システム
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000266.html
このシステムは無料で利用でき、会員登録なども不要です。
ステップ3:免許番号を入力して検索
検索画面で「免許証番号」の欄に番号を入力します。
- 都道府県:「和歌山県」を選択
- 免許番号:「3456」を入力
入力したら「検索」ボタンをクリックします。
ステップ4:検索結果を確認
検索結果には、以下の情報が表示されます:
- 業者の正式名称
- 本店所在地
- 代表者名
- 免許年月日(いつ免許を取得したか)
- 行政処分歴の有無(重要!)
特に注目すべきは「行政処分歴」です。
過去に法令違反やトラブルがあった業者は、ここに記録が残ります。処分歴がある業者は避けた方が無難でしょう。
また、所在地が実在するかどうかも確認できます。チラシや名刺に記載された住所と、検索結果の住所が一致しているか、念のため確認しておくと安心です。
この確認作業、実際にやってみるとわずか5分程度で完了します。
「面倒だな」と思うかもしれませんが、この一手間が、後々のトラブルを防ぐ「保険」になるのです。
宅建番号の確認で「失敗」を避けた3つの事例
ここで、実際に宅建番号を確認することで、業者選びに成功した(または失敗を避けた)事例をご紹介します。
ケース1:新しい業者を慎重に判断
ポストに入っていた「空き家、高価買取!」というチラシ。「相場より高く買い取ります」という魅力的な文言に惹かれました。
記載されていた宅建番号を確認すると「和歌山県知事(1)第12345号」。
カッコ内の数字が「(1)」ということは、免許取得から5年未満の新しい業者です。
「実績が少ないかもしれない」と判断し、他の業者にも相談することにしました。結果的に、より経験豊富な業者を見つけることができ、納得のいく売却ができました。
学び: 新しい業者が悪いわけではありませんが、慎重に判断する材料になります。複数の業者を比較検討することで、より良い選択ができます。
ケース2:地元の老舗業者を見極める
知人から紹介された不動産業者。ホームページを見ると「和歌山県知事(7)第○○号」と記載されていました。
カッコ内の数字が「(7)」ということは、7回更新=約35年の営業実績があります。
さらに国交省のサイトで確認すると、行政処分歴もなく、所在地も実在することを確認できました。
妻に「長年地元で営業している業者だから安心だよ」と説明でき、納得してもらえました。実際に相談してみると、地元の不動産事情に詳しく、的確なアドバイスをもらえました。
学び: 宅建番号の確認は、家族への説明材料としても有効です。「ちゃんと調べた」という事実が、家族の安心につながります。
ケース3:怪しい業者を回避
電話営業で「今すぐ決めれば、相場より高く買い取ります」と強引に迫る業者がいました。
名刺に記載された宅建番号を国交省のサイトで検索したところ、該当する業者が見つかりませんでした。
無免許業者の可能性が高いと判断し、きっぱり断りました。後日、同じ業者が別の地域でトラブルを起こしていたというニュースを見て、「確認しておいて良かった」と胸をなで下ろしました。
学び: 宅建番号の確認が「だまされない」ための保険になります。特に強引な営業をしてくる業者には要注意です。
これらの事例からわかるように、宅建番号の確認は、業者選びの「最初の関門」として非常に有効です。
ただし、宅建番号だけで業者の質をすべて判断できるわけではありません。次のセクションでは、宅建番号以外にチェックすべきポイントを見ていきましょう。
宅建番号だけでは判断できない!他にチェックすべきポイント
宅建番号の確認は「第一関門」です。ここをクリアした業者の中から、さらに「自分に合った業者」を選ぶことが大切です。
① 地域での実績・口コミ
地元での評判をネットや知人から確認しましょう。
Googleマップのレビューも参考になりますが、鵜呑みにするのは危険です。良い評価も悪い評価も、複数の情報源から総合的に判断することが重要です。
「和歌山 不動産業者 評判」などで検索すると、地域の掲示板やSNSでの評判が見つかることもあります。
② 対応の丁寧さ
初回の問い合わせ時の対応は、業者の質を見極める重要なポイントです。
- 専門用語を使わず、わかりやすく説明してくれるか
- こちらの質問に丁寧に答えてくれるか
- 「売る・売らない」を急かさないか
特に、「今すぐ決めないと損しますよ」といった形で即決を迫る業者は要注意です。
信頼できる業者は、あなたの状況をじっくり聞いた上で、「まずは整理から始めましょう」「焦らず考えてください」といった姿勢を示してくれます。
不動産業者選びについては、間違うと大損!?不動産を売却する時の業者の正しい選び方でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
③ 複数業者への相談
1社だけで決めず、2〜3社に相談することをおすすめします。
査定額だけでなく、対応の質を比較しましょう。「この業者は信頼できそうだな」と感じる相手を選ぶことが大切です。
複数の業者に相談する際は、不動産の一括査定のメリット&デメリット|上手な対処法も解説も参考になります。
④ 契約前の重要事項説明
宅地建物取引士による重要事項説明は、法律で義務付けられています。
契約前には必ず、宅地建物取引士証を提示してもらい、重要事項説明を受けましょう。不明点はすべて質問し、納得してから契約することが大切です。
「よくわからないけど、まあいいか」で契約してしまうと、後々トラブルになる可能性があります。
また、業者選びの際には、不動産査定書チェックリスト|5分でわかる良い業者・悪い業者の見分け方も活用すると、より確実に判断できます。
宅建番号の確認は「5分でできる業者選びの保険」
ここまでの内容をまとめましょう。
- 宅建番号は不動産業者の身分証明書
- カッコ内の数字で営業年数がわかる
- 国交省のサイトで無料で確認できる
- 行政処分歴の有無も確認可能
- この一手間が「だまされない」ための第一歩
宅建番号の確認は、わずか5分でできる「業者選びの保険」です。
この一手間が、だまされるリスクを大幅に減らし、家族にも「ちゃんと調べた」と説明できる安心材料になります。
特に相続した空き家の売却では、「失敗したくない」「後悔したくない」という気持ちが強いはずです。宅建番号を確認することで、業者と対等に話せる知識を身につけ、自分で納得した上で次のステップに進むことができます。
相続した空き家の売却については、トラブル回避!相続した家の売却前に知るべき情報を徹底解説でも詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
今すぐできる!最初の一歩
まずは手元のチラシや名刺の宅建番号を、国交省のサイトで確認してみてください。
それだけで、「この業者は本物か」「どれくらいの実績があるのか」「過去にトラブルはないか」がわかります。
「業者選びで失敗したくない」という方のために、【無料】不動産業者選びチェックリストをご用意しました。宅建番号の確認以外にも、チェックすべきポイントをまとめています。
また、「空き家の売却について、もっと詳しく知りたい」という方には、【2026年最新版】不動産の正しい売却方法|完全ガイドで、売却の流れや注意点を詳しく解説しています。
空き家の固定資産税負担にお悩みの方は、【空き家の固定資産税6倍!?】知らずに損する相続の落とし穴もご覧ください。放置することで税負担が増えるリスクについて理解できます。
焦らず、納得してから次のステップへ
相続した空き家の売却は、人生で何度も経験することではありません。だからこそ、「失敗したくない」「後悔したくない」という気持ちは当然です。
宅建番号の確認は、その不安を少しでも減らすための「最初の一歩」です。この記事で学んだ知識を使って、まずは自分で調べてみてください。
そして、「この業者なら信頼できそう」と思えたら、そこで初めて相談を始めればいいのです。無理に急ぐ必要はありません。
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